医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

激しい運動の後、吐きそうになるのはなぜ?体内pHの調節・ホメオスタシス・アシドーシス・アルカローシス

 

イントロ

中学高校の体力測定、

持久走ってすごい嫌でしたよね。

部活ごとのプライドもあって、

全力を出すと、終わった後、

「オエッ」って吐きそうになります。

 

他の場面でも、激しい運動の後に

嘔吐したくなるときはあります。

 

これはなぜか?

体内pHが関わっています。

では、学習していきましょう。

 

まず体内pH、pHって?

pHは高校の学習範囲でしょうか?

水素濃度イオンです。

 

簡単に言うと、水溶液(何か解けた水)が

酸性か、アルカリ性かを表します。

酸性、例えば二酸化炭素の解けた水はpHが低く、

アルカリ性(塩基性)のアンモニア水溶液はpHが高いです。

pHは7で中性です。

何もない水はpH7前後が多いです。

 

人間の体内では、

pHは7.25-7.45に調節されています。

 

人の体は、食べ物を消化したり、

筋肉を動かしたりと、多くの反応を起こす、

いわば工場みたいなものです。

工場では、室温が高かったり、低かったりしたら、

作業効率が落ちますよね。

 

pHも同様で、7,35-7.45が

体にとって一番最適なのです。

pHの異常

異常の種類

pHの以上には二通りあります。

簡単です。

pHが通常より、低いか、高いか。

低いとき、つまり、体が酸性になっているとき

アシドーシスといい、

高いとき、つまり、体が塩基性になっているとき

アルカローシスといいます。

 

アシドーシス

アシドーシスを起こすときはどんな時があるのでしょう?

答えは、激しい運動をしたときと、

下痢をしたとき、お酒を飲んだ時です。

 

激しい運動をしたとき

運動をするとき、人は

酸素を取り込み二酸化炭素を放出します。

ただ、呼吸が追い付かないと、

体の中にCO2が蓄積します。

こうして、人の体は酸性に傾くのです。

(CO2は酸性でしたね)

 

呼吸が原因でアシドーシスを起こすため、

呼吸性アシドーシスと言います。

下痢をしたとき、お酒を飲んだ時

ちょっと難しい話になります。

(読み飛ばしてください)

下痢をするとHCO3ーが体から出ていきますし、

お酒を飲むと、アルコールの代謝産物アセトアルデヒドが酢酸になります。

とりあえずは、

お酒を飲んだり、下痢をしても、

体は酸性になるのだなと覚えておいてください!

 

代謝が原因でアシドーシスを起こすため、

代謝性アシドーシスと言います。

 

 

アルカローシス

アルカローシスを起こすときはどんな時でしょう?

答えは過呼吸になるときと嘔吐をするときです。

過呼吸になるとき

過呼吸になると、呼吸が過剰に行われます。

つまり、体からCO2が外に出すぎてしまいます。

今度は運動しているときと反対のことが起きるので、

アルカローシスを起こします。

 

呼吸が原因でアルカローシスになっているため

呼吸性アルカローシスといいます。

 

嘔吐したとき

嘔吐するときは、胃の内容物を吐き出します。

つまり、胃酸も吐き出します。

胃酸はpHがかなり低いです。

胃酸を出すことによって、

体自体のpHは上がります。

そのため、アルカローシスを起こすのです。

 

呼吸が原因でアルカローシスになっているため

代謝性アルカローシスといいます。

 

代償作用

運動後吐きそうになるのはなぜ?

さて、本題に戻りましょう。

人が運動後に吐きそうになるのはなぜか?

それは、

呼吸性アシドーシスによって

代謝アルカローシスが引き起こされるからです。

 

呼吸性アシドーシスで、

体は酸性に傾きます。

これは体にとって良くないです。

どうにかして、アルカリ性に体を持っていきたい。

でも、呼吸性アシドーシスは変えられない。

そのとき、代謝性アルカローシスで、

体内pHを戻してやろうとするのです。

 

アルカローシスとアシドーシスが

同時に起きれば、体内pHは一定になりやすいです。

これを、代償作用といいます。

 

他の代償作用も見ましょう。

他の代償作用

急性アルコール中毒

急性アルコール中毒の人は、

呼吸が荒くなると聞いたことがありませんか?

かなり呼吸が激しくなります。

これは、アルコールで、

代謝性アシドーシスが起きるため、

呼吸を激しくして、

呼吸性アルカローシスを起こしてやろうとしているのです。

 

実体験

今から汚い話をします。

汚い話なので、見たくない人は見ないでください。

 

汚い話なので、少し話をぼかします。

 

僕が、大学生になってから、

部活で怪我をしてしばらく練習に参加していませんでした。

久々に参加した時はきつかったです。

このとき、激しい運動だったので、

体は、呼吸性アシドーシスを起こしていました。

次はどうなるかわかりますね?

代償作用です。

トイレで代謝性アルカローシス(嘔吐)を起こしました。

ところで一転。

予想外にもアルカローシスを起こしすぎたのでしょうか?

1時間後には

またまたトイレで代謝性アシドーシス(下痢)を起こしました。

 

 

残念ながら呼吸性アルカローシスには

恵まれませんでしたが、

こういう経験と知識を結び付けると、

いろいろと覚えやすいかなと思います。

 

まとめ

今回は、アルカローシスとアシドーシスについて学び、

そこから、

どうして運動後に吐きそうになるのかまで学習しました。

ぜひ、復習なさってください。

今日のQuestion

アシドーシス、アルカローシスの実体験を思い出せ。

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