医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

がんと感染症

がんの五年生存率は6割

以前の記事でそう書きました。

www.medudent.com

高いようで高くない気もします。

では、がんになりにくくするにはどうすればいいのでしょうか。

今回は我々の身の回りの感染症からがんになる例を紹介していきます。

 

がんと関係の深いウイルス

最初に言ってしまうと以下の病原体と発がんには深い関係性があります。

赤字;原因病原体 青字;なるがん)

パピローマウイルスpapilloma virus:HPV)

子宮頸がん

ヘリコバクターピロリ菌Helicobacter pylori)

胃がん 悪性リンパ腫

肝炎ウイルスhepatitis virus;HBV HCV)

慢性肝炎→肝硬変→肝臓癌

(以上本日扱うもの)

EB virus (EBV)

咽頭癌,Burkittリンパ腫

HIV

エイズ関連の各種腫瘍

HTLV

成人T細胞白血病

HHV

カポジ肉腫

ピロリ菌や、エイズなんかは

身近で聞いたことがある単語かもれませんね。

それだけ、社会の関心が集まっているということでもあります。

 

どれくらいの割合で発がんする?

これらの菌は必ずしも発がんを引き起こすわけでもないです。

HPVは感染者の1パーセント未満ががんになり、

ヘリコバクターピロリは3パーセント、

HBVHCVは20-30パーセントです

 

 

「うっわ、関連があるという割に割合は低い」!?

と思われるかもしませんが、逆を見てみましょう。

確かにHPV感染者の1パーセントしか子宮頸がんにはなりませんが、

子宮頸がんになっている人はほぼ100パーセントHPVに感染しています

つまり、感染していなければ、ほとんどがんにはならないのです。

なので、感染症とがんの関係が深いと言われるのですね。

 

ウイルスががんを引き起こす経路

以上に述べたウイルスは、臓器に様々な影響を及ぼして発がんさせます。

 

例えば、ヘリコバクターピロリ菌は胃で、

胃の細胞の中に、自分がもっているタンパクを注入して

正常細胞をがん化させます。(直接作用)

そして、また、ウイルスが胃に入ることで

胃が炎症を起こし、それによってもがんが引き起こされます。

(間接作用)

 

他にもHBV,HCVは肝臓に感染すると、

肝細胞の中に自分の持つタンパクを注入して

正常細胞をがん化させます。(直接作用)

そして、肝臓に炎症を起こし、

慢性肝炎、肝硬変を起こすことでもまた、

肝臓をがん化させます(間接作用)

 

以上の例のように、ウイルスは

「直接作用と間接作用、二つの面で細胞をがん化させる」

ということを理解しておいてください。

 

今日の確認テスト

Q1

がんと関連の深いウイルスを3つ挙げ、

そのウイルスは何のがんを引き起こすか答えよ。

 

Q2

ウイルスは、体に対しどのような影響を与えることで

発がんを引き起こすか?

二つの経路(作用)についてふれながら答えよ。

 

 

答えについては、ページを見返してみてください!

 

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