医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

がん(総論)

突然のニュースになりますが、

先日、元野球選手、監督を務めておられた、

星野仙一さんがお亡くなりになりました。

現在、日本人の3人に一人はがんで亡くなるとされています。

がんについて知識を広げていきましょう。

(事実は2018年1月6日現在の情報)

 がんとガンと癌

まず「がん」というと

いろいろな記載方法があります。

がん、ガン、癌などなど・・・・

しかし、医学部では、「ガン」とは書きません。

医学的に使われる単語は以下の通りです。

 

がん;全ての悪性腫瘍

癌腫;上皮性悪性腫瘍

(上皮からできた悪性腫瘍)

肉腫;非上皮性腫瘍

(上皮以外の組織からできた悪性腫瘍)

つまり、癌腫と肉腫、両方を合わせたものが

「がん(ひらがな)」となるわけです。

 

例えば、がん治療で有名な

「国立がんセンター」では

「がん」の部分をひらがなで記載しています。

これは、癌腫、肉腫どちらも

(全てのがんについて見るということです。)

 

ガン(カタカナ)は医学と関係ない雑誌などで

よく使われているようなので少しなじみがありますが、

医学的にはガンと記載することはないので、

カタカナで書いてあったら注意してください!

 

がんの現在

今日まで、がんが原因で亡くなってしまう方の人数は

年々増加しています。

なぜなら、昔までは、がん以外の病気で亡くなってしまっていた方が

長生きすることで、がんになってから、亡くなってしまうからです。

がんは長生きすればするほど、起きやすくなるものです。

そのため、医学の進歩に伴い、

がんが原因で亡くなってしまう方の人数は増えています。

現在では3人に1人はがんになるとされています。

 

 

五年生存率

五年生存率とは、1つの指標で、

「その人ががんと分かってから、5年後まで生きている確率」

を表しています。

医学の進歩した今日では、多くのがんの五年生存率は

6割~7割程度です。

集団検診による早期発見ができることも

5年生存率の増加に寄与しています。

しかし、すい臓がんだけは、10パーセントにもならないです。

それには、すい臓の解剖学的位置が理由になります。

 

すい臓とがん

まず、すい臓は、体の中で、背中の壁の中に埋もれています。

(後腹膜臓器)

例えば胃などは、体の中でつりさげられている状態と言えますが、

すい臓は埋まっているのです。

近くには脊椎(背骨)もあります。

そのため、異常があっても検査などで、容易に見つけることはできません。

また、埋まっているため、手術もなかなかできません。

 

他にもすい臓がんが大変な理由があります。

すい臓のすぐ近くには、大動脈などの太い血管があります。

がんは「転移」するものです。

別の記事にまとめる予定ですが

がん(性質と転移について) - 医学生の解釈

がんは血行に載って転移します。

そのため、すい臓がんは非常に転移しやすいのです。

 

見つかりにくく、転移しやすいすい臓がん。

見つかった時には、もう手遅れということが多いため、

今日もなお、五年生存率がなかなか上がらないのです。

今はどうすることもできないというのが現状です。

 

本日のkey words

がん 癌 ガン 五年生存率 すい臓がんは難しい

 

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