医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

低体温症~潜伏行為と矛盾着脱(寒いと人は服を脱ぐ)

今回は低体温症について学習します。

 

高体温症と低体温症

前回は「体温上昇による人の死~焼死・熱傷・熱中症」のテーマで学習をすすめました。

その中には「高体温症」があったと思います。

いわゆる熱中症です。

具体的には深部体温が40.5度を超えた状態でした。

(深部体温は例えば直腸や口の中の温度)

 

一方で低体温症とは

深部体温が35度を下回る状態です。

ここでは、もちろん、皮膚や筋肉の血管収縮や震えが見られます。

寒い部屋に入った時のことを考えてもらえれば結構です。

 

寒すぎると逆に寒さを求める!?

32度を下回ると

寒いところにいれば、体は震えます。

ただ、深部体温が32度を下回ると、

  • 震えの停止
  • 大脳が働かなくなる

などの症状が見られます。

雪山で遭難した人が、

「ああ、眠くなってきた」

というのは大脳が働かなくなっているからです。

このまま体温が下がっていくと、

体から震えはなくなり、体はより冷えていきます。

だから、「眠るな!動け!」というのですね。

一度、寒さに負けて、深部体温が下がると、

取り返しがつかなくなります。

25-28度を下回ると

体温が32度を下回り、

震えが体から亡くなり、

大脳も働かなくなり、眠ったようになると、

更に体温は下がっていきます。

そして25-28度を下回ると、

心室細動が出てきます。

(心臓がうまく働かなくなります。)

瞳孔反射なども失われ、

死へと向かっていくのです。

 

32度がポイント

つまり、一回32度を下回り、

眠ってしまうと、終わりです。

雪山に遭難した時は、

深部体温を上げ続けなければなりません。

低体温症の時の異常行動

低体温症となると、

人は異常行動をとるとされています。

それは

  • 潜伏行為(穴があったら穴にこもろうとする)
  • 矛盾着脱(寒いのになぜか服を脱ぐ)

以上2つです。

これらについては、なぜこのような行動をとるのかは、

よくわかっていません。

一説によれば以下のような理由で、これらの行動が起きるとされています。

  • 潜伏行為→人間も冬眠しようとしているのではないかという考えがあります。本能的に、寒いと穴に入りたくなるとする考え方です。
  • 矛盾着脱→低体温の時、体の表面はめちゃくちゃ低い温度です。(マイナス何十度とか)体の内部で温められた血液が体の表面に流れることで、血液と体表の温度差から、熱く感じて、服を脱ぎ棄ててしまうという考えがあります。

まとめ

今回は低体温症について学びました。

どうして、低体温症で眠くなるのか、

眠ってはいけないのかが分かったと思います。

(大脳が働かなくなるから、と、眠るとそこから震えが止まり、体温は下がる一方だから)

色々と実生活で応用できる知識です。

ぜひ、このような事実を知って、

雪山のドラマなどを見てみてください!

 

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