医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

糖代謝(乳酸発酵・クエン酸回路)

 

前回の復習

www.medudent.com

解糖系

G6P⇒F6P

F6P⇒FBP

1,3-BPG⇒3PG

の三か所でATPが作られること。

 

グルコース(glucose)が

ピルビン酸(pyruvate)になること。

この二点は押さえましょうと言いました。

(詳しい経路については前回の記事をご覧ください)

ピルビン酸

 

ピルビン酸はさらに代謝されていきますが、

体に酸素が十分にあるときと、そうでない時で、

違う代謝がされます。

 

酸素が十分にあるとき、

つまり、好気的条件ではクエン酸回路

酸素が十分にないとき、

つまり、嫌気的条件では乳酸発酵へと向かいます。

 

 

乳酸発酵

乳酸発酵

乳酸発酵とは

酸素がないときに起きる反応です。

 

ピルビン酸とNADHが反応して

(ピルビン酸がNADHを酸化して)

乳酸とNAD+を作ります。

 

この反応はミトコンドリアは使いません。

クエン酸回路に比べると速い代謝です。

無酸素運動の時は、

だいたい、速い動きをしていて、

速くエネルギーがほしいときですから、

速い代謝で急いでエネルギーを生み出すのです。

 

乳酸について

「乳酸たまったー」と言う人がいます。

乳酸は疲労物質(あるとつかれるもの)と

されていましたが、

今は、無酸素運動で生産されるものとされています。

 

有酸素運動では、エネルギー源になるとされています。

 

乳酸がたまるときは無酸素運動を繰り返したときです。

 

つまり、乳酸は、

無酸素運動による疲労の目安にはなりますが、

疲労物質ではないことはおさえておいてください!

乳酸もまたエネルギー源です。

ピルビン酸によって乳酸が作られるわけです。

 

 

クエン酸回路

クエン酸回路は、エネルギーを作る回路で

TCA回路とも言われます。

回路

クエン酸回路はこんな回路です。

f:id:medudent:20180223134415p:plain

 反応はミトコンドリア内で行われます。

 

エネルギー収支

クエン酸回路によって

1分子のピルビン酸から

NADHが4分子

FADH2が1分子

GTPが1分子できます。

 

NADHは1つでATPは3つ、

FADは1つでATP2つ、

GTPは1つでATP1つを作れます。

(これらは全てエネルギーの通貨でしたね。

 ATPに換算してみました。

 エネルギー通貨については前回の記事をチェック!)

 

つまり、1このピルビン酸から

15個のATPが作られます。

 

糖代謝の初めに帰り、

(前回の記事)考えると、

1つのグルコースで、解糖系では、

ATP2分子と、NADG2分子(ATPで換算して6分子)

作られます。(合計で8個)

 

グルコースはそこから2個のピルビン酸になるのでした。

 

つまり、グルコース1つで8+15×2=38この

ATPが作られるのです。

TCA回路とアミノ酸

アミノ酸代謝との関連

「タンパク質の分解・アミノ酸の代謝  」という記事で、

 

「糖新生の材料」は

  • ピルビン酸 
  • αーケトグルタル酸
  • サクシニルCoA
  • フマル酸
  • オキサロ酢酸

です。

 

と書きました。

これらは全て、TCA回路に含まれているのですね。

もう一度図を確認してみましょう。

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見つけられましたか?

 

このように、

糖とアミノ酸は密接に絡んでいます。


アミノ酸と糖新生、グルコース

この回路からも、

「アミノ酸からグルコースが作れる」と分かります。

つまり、解糖系、TCA回路を逆向きにしたりすれば、

グルコースを作ることができるのです。

 

なぜ、わざわざ、グルコースを作るか?

実は、脳はグルコースしかエネルギー源にできません。

脂質やアミノ酸のままでは、

血液脳関門(いつかやります)を通過できず、

脳に栄養として贈ることができないのです。

 

そのため、一度グルコースになり、

脳に栄養されます。

糖新生はそのためにも大切なのです。

(人間の体で脳は大切な臓器になる)

 

まとめ

今回は乳酸発酵とクエン酸回路について学びました。

クエン酸回路についてはエネルギー収支も含めて、

しっかり復習してください!

今日のQuestion

ピルビン酸が乳酸発酵に進むか、

クエン酸回路に進むかを分ける条件は何か?

(答えは記事のはじめのほうに!ぜひ復習なさってください!)

 

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