医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

医の倫理学1 (医の倫理学とは何か)~医学部面接で使える

「医の倫理学」という授業が医学部にはあります。

こちらの本の紹介でも、

「今は医の倫理学の授業がある」と書きました。

このような過去の人体実験などへの教訓から、

今の「医の倫理学」という

授業があるのかと思います。

今回はそんな医の倫理学について学びます。

 

倫理学について

倫理とは?

日本語から読み解く

まず、倫理とは何か?

という話からしましょう。

「医の倫理学」などかっこ良い名前があっても、

何を学ぶのかわかっていなくてはなりません。

 

まず、

この漢字には、

社会的秩序・人と人との「間」「仲間」

の意味があります。

 

つまり、倫理とは

人間関係の中におけるルール(理)と言えます。

英伊語から読み解く

英語で書くとethics

語源はギリシア語のethos(住み慣れた場所)

 

つまり、みんなが住み慣れた、慣習とも言えます。

まとめれば

「皆がこんな感じに動いてくれると、

 皆の調和がとれるし、

 皆がイイカンジになるよね」

ってものの基準だと思えばよいでしょう。

倫理学の分類

「倫理学」というものは

以下の3つに分類されるようです。

  1. 規範倫理学(倫理的判断の理由の探求・なぜその倫理が成立するかを考える)
  2. 記述倫理学(今ある倫理的規範を文字にして記述しようとする)
  3. メタ倫理学(「『よい』とは何か」「正しいとは何か?」など、言葉の意味を分析する)

この3つに分類されるようです。

おそらく、「医の倫理学」では、

規範倫理学について学ぶことになるでしょう。

医の倫理学とは

ヒポクラテスの誓い

もっとも古い医の倫理学は、

紀元前4世紀のヒポクラテスの誓いに始まるとされています。

ヒポクラテスの誓いは、昔の言葉で、難解です。

それを現代版に直したのがジュネーブ宣言です。

ジュネーブ宣言

 医師として、生涯かけて、人類への奉仕の為にささげる、師に対して尊敬と感謝の気持ちを持ち続ける、良心と尊厳をもって医療に従事する、患者の健康を最優先のこととする、患者の秘密を厳守する、同僚の医師を兄弟とみなす、そして力の及ぶ限り、医師という職業の名誉と高潔な伝統を守り続けることを誓う

http://www.med.or.jp/doctor/member/kiso/k3.html

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 今の医の倫理学

今の「医の倫理学」では、

  • 生命・医療の倫理を学習する
  • 医療現場における倫理・法・心理・宗教・文化などによる諸問題を理解する
  • 倫理的に価値観がぶつかる諸問題に対応できるようにする

これらのことが、学ばれます。

昔の医療では、

「そもそも患者さんを生きながらえさせることさえできない」状況だったので、「倫理的にどうか?」など考える必要がありませんでしたが、最近の医療の進歩で、「選択の自由」が与えられたことで、「医の倫理学」がより大切になってきたのかと思います。

そのため倫理の「原則」は医療の進歩とともに変わります。

ジュネーブ宣言以降も

  • ヒトを対象にした医学研究の倫理的原則を示したヘルシンキ宣言(1964年)
  • 患者の権利に関するリスボン宣言(1981年)

などがあります。

倫理問題に対するアプローチ

倫理問題に対するアプローチの原則について学びましょう。

合理的でないアプローチ

合理的でないアプローチとは、

間違ったアプローチというわけではありません。

倫理学的に合理的でない、というだけです。

例えば以下のようなアプローチがあります。

  • 服従 obedience(上司に言われたから)
  • 模倣 imitation(他人がしていたことの真似)
  • 感情 feeling
  • 直観 intuition
  • 習慣 habit(これまでこうしてきたから)

合理的なもの

合理的なものには

  • 義務論(道徳的基礎になるルールに従う。ルールがない場合も....)
  • 結果主義(良い結果になる行動をとろうとする。ただし、結果的に良くならないこともある)
  • 原則主義(ルールと原則を踏まえつつ、これまでの議論から出てきた「原則」に従う)
  • 美徳(偉人の考えに基づく。ただ、偉人も過ちを犯すことも。)

以上があると言われています。

基本的には、

ルールと結果に従い、

ルールと結果でうまく決められない時、

議論が始まり、議論で導かれた原則に従う.....

と考えてもらえばよいでしょう。

美徳は合理的でないものの模倣と少し似ていたりもします。

まとめ

今回は「医の倫理学」の基本を学習しました。

何となく、科目の特性は分かっていただけたかなと思います。

倫理学の問題には、

これといった答えがない場合もあります。

これから倫理学の記事も更新していきますが、

ぜひ皆様も、「自分ならどうするか?」を

考えてみてください!

 

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