医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

医の倫理学3 (プライバシーと守秘義務)~医学部面接で使える!!!

今回は

「プライバシーと守秘義務」という話をします。

「プライバシー守れ!」なんて言う話をよく聞きますが、

「プライバシーって何?」って話です。

しっかり学んでいきましょう。

 

プライバシーの問題

「何かの病気にかかった」と職場に漏らされ、

職場にいることが難しくなった........

これは大いなる問題です。

 

ただ、「精神疾患で人を襲う可能性がある」

事実を、医師のみが知っている状況は危険です。

それで、精神疾患の方が、赤の他人を襲ったら、

それは患者さんだけの問題でもないでしょう。

それを防ぎえたのは医師です。

でも、やたらめったらに

患者さんの情報を話してもいけません。

ここの区別が問題になります。

プライバシー

2本柱

samuel warren & louis brandeisにより

問題提起されました。

内容としては、実業家warrenの夫人のパーティーが

事細かに報道され、

本人たちが嫌がったのです。

放っておいてもらう権利 right to be let alone

というものです。

 

自分の情報だけがプライバシーではありません。

自分に関する情報を自分自身の意思でコントロールできる権利

これがプライバシーのもう一つの柱として挙げられます。

これがプライバシーの権利の

二本柱となります。

5つの形態

プライバシーには5つの形態があると言われています。

情報のプライバシー(よく言われる、情報に関するプライバシー)

身体的なプライバシー(個人空間のプライバシー)

決定に関するプライバシー(個人決定に関わる物)

所有に関するプライバシー(肖像権)

関係に関するプライバシー(親密な関係性などのプライバシー)

守秘義務

守秘義務

UNESCOによれば、「守秘義務」とは

十分な理由なしに他者に開示されてはならないことを要求する個人情報の特性

と言われています。

 

他者を尊重するためには、

秘密保持を尊重することが大切とされています。

 

それだけではありません。

べらべらと自分の情報を話す意思は信用されません。

そのような所で、患者さんと医師との信頼関係はうまれません。

医療に支障が出てきます。

つまり、患者さんにとっても、

医師にとっても、情報を守るという事は大切なのです。

(この事実はよく見過ごされがちなので、協調しておきました。)

 

守秘義務・秘密保持を解除することが正当化される場合

UNESCOによれば

  • 患者診療に情報共有する時
  • 通訳を使う時
  • 医学生に教育する時
  • 報告義務があるとき
  • 他者への深刻な危険があるとき
  • 患者、保護者の同意

これらの場合、

守秘義務は解除しても良いのではないかとされています。

ただ、あくまで目安です。

これが正解でもありません。

医の倫理に正解などありません。

ただ、これらの目安があるという事は

御存じになっておいてください。

問題

ストーリー

あなたのもとに、HIVに感染した患者さんが来ました。

(エイズを発症する恐れがある)

微熱があります。妻もいます。

HIVに感染したことを妻には内緒にしているそうです。

(本人の意思)

翌日、そのお嫁さんが病院に来て聞きました。

「うちの夫、何の病気なんですか?

 子供にうつったりはしませんか?」

 

さて、あなたは何と答えますか?

秘密にするべきか、お嫁さんに話すか考えてみてください。

秘密にする理由

倫理原則は

  • 患者さんの意思の尊重
  • 患者さんによって利益になること
  • 社会的な視点

3つでした。

患者さんの意思は「秘密にすること」です。

患者さんは秘密にしておくことで、家庭崩壊を防げます。

 

秘密にしない理由

一方で、社会的視点からは、

「秘密にしないこと」が大切です。

HIVがお嫁さんにもうつったら、

お嫁さんにも害が出ます。

そうなっては、お嫁さんに、

「旦那がHIVにかかっている」と

ばれることになります。

 

お嫁さんにHIVがうつっては、

そこから、HIVが広まってしまうかもしれません。

夫婦間の性交渉には制限が必要になります。

 

秘密にしないで、

お嫁さんにちゃんと伝えることも大切です。

 

さて、あなたはどうすることが正しいと思いますか?

答えはありません。

ぜひ考えてみてください。

 

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