医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

医の倫理学4 (インフォームド・コンセント)~遺書・リビングウィルの大切さ

インフォームドコンセント

インフォームドコンセントとは

  • 意思決定能力を備えた患者が
  • 誰からも強制されていない状況で
  • 十分な情報の開示を受け
  • それを確かに理解したうえで
  • 医師が患者にとって最善と判断したプランに
  • 患者自身が同意し
  • 患者自身が医師に許可を与える過程のこと

全てが大切です。

自立尊重の原則を実現するための最も重要な概念で

臨床の場、研究の場、両方の分野で大切になります。

 

以上の内容をすべてやることは大変です。

ただ、医師はやらなければなりません。

医師はプロフェッショナルだからです。

 

インフォームドコンセントが適用されない状況

  • 緊急に医療を施さなければならない時
  • 患者に判断の力がないと判断された時(精神科領域の「強制治療」も含める)
  • 患者が医療情報の開示を希望しない時(がんの告知など)
  • 開示される情報が患者に明らかに有害と考えられるとき

これらの場合には、インフォームド・コンセントは

適用されないのでは、とされています。

治療拒否

治療拒否とは

インフォームドコンセントにより、

情報を受けた患者さんは治療拒否することができます。

有名な事例で「エホバの証人」ということがあります。

宗教の問題で、

他人の血液を自分の体に入れたくないとする人が、

血液を入れられました。

それで訴えました。患者さんの勝ちです。

患者さんは治療を伝えられ、

拒否する権利もあります。

医者のいうことは拒否してよいのですよ笑

治療拒否の限界

ただ、治療拒否にも限界があります。

他者への直接的害が想定される場合(感染症や妊娠した女性に対する治療など。妊娠した女性は、赤子に危害を与えないように治療されます。赤子も一人の人として扱われています。)

他者への間接的害が想定される場合(幼い子供を残して母親が治療拒否で死ぬことは許されない)

子供への治療を親が拒否する場合

 

本人の意思が確認できない場合

どうする?

本人が意識不明など、医師が確認できない場合は、

  • 事前指示
  • 代理判断(家族の判断)
  • 最善の利益を考える

これらに基づき、治療を決定します。

事前指示、リビングウィルの大切さ

「意識がない状況での、無理な延命はやめてほしい」

「死ぬときは楽に死なせてほしい」

そういう希望を持った人は多いのではないでしょうか?

そのような時ように、

「私の生き方連絡ノート」

「私の四つのお願い」

などの本もあります。

受けたい医療を家族に伝える 〜 医療のためのエンディングノート『私の生き方連絡ノート』

これらの本を残しておくことは大切です。

本人のためではなく、残された家族のための本です。

家族があなたの命について判断を下すことは、

非常に大変なことです。

自分の選択で命が左右することは、

大変なストレスです。

後になって後悔することもあります。

  • 「親父の長生きを思って延命してもらったけど、本当に親父にとってあれでよかったのか?」
  • 「お母さんを無理に長生きさせまいと延命は断ったけど、本当はどんな形でも長生きしたかったのでは?動かない母でも近くにいてほしかったかもナア」

なんて後悔は想像できます。

 

「死について考えるのはよくない」

とされますが、

このような本を残しておくことはとても大切です。

他人事として聞かないでください。

ぜひ、残しておきましょう。

 

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