医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

死体現象(早期)~乾燥・死斑・死体の移動を調べる 法医学

本日は「死体現象」について学びます。

つまり、「死体ってどんな時間変化するの?」というお話です。

 

死体現象の法医学的意味

死体現象の法医学的意味としては

  • 死の判定
  • 死亡時刻の決定

が挙げられます。

死体を見て、

「あ、この死体は何時ごろにあそこで死んだものだ。」と判断するのです。

早期死体現象

死体現象は、

死後間もなく起こ「早期死体現象」

死後しばらくしてから起こる「晩期死体現象」があります。

(今回は早期死体現象の一部を扱います。)

早期死体現象としては、

  • 乾燥
  • 死斑
  • 死体(死後)硬直
  • 冷却

の4つがあります。

今回はこのうちの、「乾燥」「死斑」について学びます。

乾燥

私たちの体は常に水分を放出しています。

(だ液・汗・涙などなど・・・・)

無意識のうちにたくさんの水分を放出しています。

人が死ぬことでこれらが一気に出なくなります。

例えば、早期死体現象では乾燥により

  • だ液×→口唇・舌先の乾燥
  • 汗×→露出皮膚の乾燥(皮膚が日焼けしたかのようになる)
  • 涙×→角膜の混濁

等が見られます。

 

死斑

血液がたまって起きる

死斑はLivor Mortisと書きます。

  • Livor=to be blue
  • Mortis=a dead body

つまり、死んだ体は青くなると考えればよいです。

体の一部に血液がたまっておきます。

 

例えば、仰向けで寝ていながら人が死ぬと、

体の背中の所に血がたまります。

(重力の都合上、仰向けに寝ている人の背中側に血液がたまる)

血がたまるため、背中はが青紫に見えます。

それが死斑です。

死んだときに体のどこが下になっていたのかわかります。

例えば、首つりで人が死んでしまった人の場合には、

下半身が青く見えます。下半身に血がたまるからです。

 圧迫されていたことが分かる

死斑からは他にもわかることがあります。

圧迫されていた所に血はたまりません。

死んだときに圧迫されていたところがあると、

そこは青紫色にはなりません。

 人が死んでからの時間が推定できる

死斑ができてすぐの時は、

死斑を作る血液は移動できます。

死斑を指で押すと色は普通の時の色に戻ります。

ただ、時間がたつと血液はたまってきて、滞るので、

指で死斑を押しても色は死斑の色のままになります。

死斑は

死後30~1時間で出現し始め、およそ半日で完成します。

死体の移動が分かる

死後半日以内に体位を変えると

(死斑が完成される前に体が移動をすると)

死斑が移動します。

(そして固定される)

 

ここから

死後は体位変換したか?(死体遺棄なのか?)

が分かります。

 

例えば、うつぶせに倒れている死体が発見されたとします。

この死体の死斑は背中側に見えました。

(死斑は空を見上げていたという事)

背中に死斑ができる時というのは、

「人が仰向けに倒れて死んでしばらくたった時」です。

仰向けに倒れた人は、血液が下に流れるため、

背中側に青紫色の死斑ができてしまうのでした。

死体になった時は仰向けだったのに、発見された時はうつ伏せになっています。

これは、だれかが死体の移動をしたからでしょう。

 

このようにして、

殺人事件で犯人がいたとして、

死斑を見れば、死んだ人の死斑を見れば、

死体は体位変換したとわかります。

 

 死斑の色

死斑の通常の色は暗紫赤色です。

死斑は血液がたまって起きるのでした。

赤血球ヘモグロビンのため、死斑は暗紫赤色となるのです。

ただ、

  • 一酸化炭素による死
  • 寒冷暴露での死(凍死ではない)

の時では鮮紅色死斑となります。

死体現象についての記事はこちら

 

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