医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

死体現象(早期)~死後硬直・弁慶の仁王立ちと木口ラッパ兵~法医学

 本日は「死体現象」について学びます。

つまり、「死体ってどんな時間変化するの?」というお話です。

 

死体現象の法医学的意味

死体現象の法医学的意味としては

  • 死の判定
  • 死亡時刻の決定

が挙げられます。

死体を見て、

「あ、この死体は何時ごろにあそこで死んだものだ。」と判断するのです。

早期死体現象

死体現象は、

死後間もなく起こ「早期死体現象」

死後しばらくしてから起こる「晩期死体現象」があります。

(今回は早期死体現象の一部を扱います。)

早期死体現象としては、

  • 乾燥
  • 死斑
  • 死体(死後)硬直
  • 冷却

の4つがあります。

今回はこのうちの、「死後硬直」について学びます。

 

死体(死後)硬直

死後硬直では、死体は固くなります。

人間の体はエネルギー(ATP)を使って

筋肉を収縮させたり弛緩させたりして、

体を動かしています。

ただ、人が死ぬとこのエネルギー生産ができません。

そのため、筋肉が収縮したままになってしまうのです。

(すこしづつ筋肉がこわばってしまうのです。)

特殊な死後硬直

弁慶の仁王立ち

弁慶の仁王立ちは有名ですよね。

弁慶は義経を守るために立って死んだのです。

弁慶の仁王立ちは多少は伝説でしょうが、

このようなことは起こりえます。

 

弁慶の仁王立ちに似た現象として、

「木口ラッパ兵」という話があります。

(この人の話は実際にあったようです。)

「キグチコヘイハ、ラッパヲクチニアテタママシニマシタ」(第二期国定教科書)

木口ラッパ兵は、

日清戦争で戦っている最中に死にましたが、

死んだ直後もラッパを口にしていたと、

当時は賞賛されたようです。

強硬性硬直

これらの現象は激しい筋肉運動後に見られます。

強硬性硬直 Cadaveric Spasmといいます。

脂肪後短時間で強い死後硬直が見られます。

つまり、

  • スポーツ中の突然死
  • 激しい痙攣後の死

 などでも見られます。

死後硬直は体からエネルギー(ATP)がなくなって起きるのでした。

激しい運動中には元からエネルギー(ATP)を消費していたため、

死後硬直がすぐに起きてしまうのです。

 

溺れる者は藁をもつかむ

「溺れる者は藁をもつかむ」という言葉がありますが、

これも死後硬直からきているとも言われています。

溺れて死んだ人は筋肉の都合上、

死後硬直で手を握っているような格好になってしまいます。

それを見た人が、「藁をもつかもうとしていたのだな」として

この言葉が生まれたという人もいるようです。

死後硬直の終わり

最終的には腐敗で緩解していきます。

腐敗とは何か?等については明後日に学習することになると思います。

死体現象についての記事はこちら

 

 

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