医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

死体現象(早期)~冷却 法医学

本日は「死体現象」について学びます。

つまり、「死体ってどんな時間変化するの?」というお話です。

 

死体現象の法医学的意味

死体現象の法医学的意味としては

  • 死の判定
  • 死亡時刻の決定

が挙げられます。

死体を見て、

「あ、この死体は何時ごろにあそこで死んだものだ。」と判断するのです。

早期死体現象

死体現象は、

死後間もなく起こ「早期死体現象」

死後しばらくしてから起こる「晩期死体現象」があります。

(今回は早期死体現象の一部を扱います。)

早期死体現象としては、

  • 乾燥
  • 死斑
  • 死体(死後)硬直
  • 冷却

の4つがあります。

今回はこのうちの、「冷却」について学びます。

冷却 body cooling

直腸温

小説でも「死体の体が冷たい」なんて話はよく言います。

「つめたい.....」みたいな。

死体は冷たくなります。

(多少当たり前ですが)

 

法医学では死体現象としては、

「深部体温」とくに直腸の温度(直腸温)を使います。

なぜなら体表の温度は、気温によって左右されますが、

深部体温は周りの環境からの影響が少ないです。

そのたえ、深部体温を使います。

 

参考:海外では性犯罪で肛門を使った性犯罪があり、直腸が必要になるため、肝臓などで深部体温を測ります。

 

深部体温を測れば、ある程度、死後何時間経過したかという事が分かります。

 

直腸温の欠点とその改善

死亡時刻のずれ

ただ、この方法では、

直腸温から推定される死亡時刻と実際の死亡時刻には

大きな差があることもあるそうです。

直腸温測定の問題点

このような問題点の理由としては

  • 異なる温度計の使用(死体の現場と死体観察の場での温度計が違う)
  • 測定者が異なる(死体の現場と死体観察の場での測る人が違う)直腸への刺し方、例えば、直腸にずぶっとさす人もいれば、恐る恐る図る人もいるでしょう。そこで温度に差が出てきます。
  • 測定環境も異なる(死体の現場と死体観察の場での周囲の温度が違う)温度計は±0.5度くらいは仕方ないとも言われている
  • 測定回数に限度(毎回毎回、直腸の温度を測るほど暇ではありません。そのため、数回しか直腸の温度は測れません。一回でも直腸温の測り方を間違えると、死亡時刻の推定は急に難しくなります。)

 

 技術の進歩と法医学(死体現象・冷却)

このような問題点を解決するために動いている県もあります。

例えば宮城県では

データロガを導入しています。

データロガでは、

設定した時間間隔で自動的にデータを採取できます。

例えば

1分間隔で1日半の温度を記録したり、

5分間隔だとさらに長期間測ることができます。

(食品流通分野で使われていたり....冷凍食品などの監視、温度管理の監視に使われています)

この技術により、

±1時間の誤差で死亡時刻推定が可能になっているそうです。

(自分の都道府県にも取り入れてほしかったり・・・

 なんでこういうことを全国規模にしないのか・・・

 金銭的な問題とからしいけど・・・・)

先生「日本はこういうところにお金を使おうとはしない。警察官一人雇う金があれば、データロガ何個も変えるし、データロガ一個で警察何人分もの働きをする気もするが・・・」

なかなか難しい話のようです。

死体現象についての記事はこちら

 

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