医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

医学生おすすめの本「海と毒薬」~戦争と医学(科学)と人間~

 以前、英語の医学の小説、エッセイの紹介をしました。

今回は日本の小説です。
 
「神様のカルテ」なんて
映画化までされちゃうような、
ああいう本を紹介する・・・・
のも良いのですが、
少し渋めの?本を紹介します!
(「神様のカルテ」は好きで
 読みながらめちゃくちゃないた本なので
 紹介したい気持ちは山々ですが、
 「医学生っぽい」「まじめっぽい」小説を
 今回は紹介させていただきます。)
 
そんな、考えさせられる本は・・・
「海と毒薬」でございます。
by カエレバ
(一応こちらも1986年に映画化されています.....)
追記
この本は、
「安い」
素晴らしい本なのに
400円もしない!
漫画単行本一冊より安い!
ぜひ、読みましょう!
Amazonの商品紹介を引用させてもらいますと

戦争末期の恐るべき出来事――九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? どんな倫理的真空がこのような残虐行為に駆りたてたのか? 神なき日本人の“罪の意識"の不在の無気味さを描き、今なお背筋を凍らせる問題作。

という話でございます。
中身はとても濃いです。
  • 「戦争と人間」
  • 「戦争と医学(科学)」
  • 「医学(科学)と人間」
いろいろな関係を考えさせられます。
 
 
今、医学部では
「医療の倫理」「生命の倫理」みたいな授業があります。
 
多少は、戦時中の、このような、人体実験の
反省もあるのではないかと思います。
 
(以下、個人的感想文)
 
ただ、やはり、
「人間」「戦争」「科学」という話は難しいと思います。
これらは密接に関わっているからです。
 
あくまで僕の考えですが、
「戦争」は「科学(技術)」を飛躍的に進歩させます。
例えば
  • 原爆→原子力発電
  • 軍事情報交換→インターネット
このように、
「軍事目的で開発していたもの」が
いつしか民間に利用されていたりします。
(我々の身に着ける腕時計も、
 第一ぢ世界大戦に、
 一斉突撃をしやすくするために作られたと
 聞いたこともあります。)
また、逆に、
民間で開発していたものを、
面白いと思った人が、
軍事産業に応用することもざらにあります。
ラッセル=アインシュタイン宣言のようなものもありますが、
やはり、科学と戦争は切り離すことは難しいです。
 
そして、人間と戦争、を
切り離すこともまた、難しいです。
私たち人間の歴史の中には常に戦争があります。
 
人間と科学も切り離せません。
我々は科学文明の中で生きています。
 
そのような、
「科学」「戦争」「人間」という関係があります。
この中で、我々人間は、どのように
これらの関係と付き合っていくのか?
我々一人一人が考えなければなりません。
 
戦争中に、人体実験をしてしまった人間。
その人は悪い人と言えばそうですが
その人たちだけが悪かったという事でもないでしょう。
 
戦争(が起きているときの社会)は、
科学も人も変えます。
 
戦争がない社会も、我々を変えますが、
戦争が起きているときは、その時なりの、
社会による人々への影響があったでしょう。
 
そんなことが、この本からわかるかもしれません。
 
考えていることを文章にして書いていき、
とりとめのない文章になりました。
いろいろと考えさせられる本です。
ぜひ、読んでみてください。

 

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