今回は乳児の急死について学習します。
事前知識
まずは、学習を進めるうえでの事前知識を学びます。
突然死
突然死の定義はあいまいだったりします。
症状発症から死亡までが24時間以内と定める人が多いですが、
瞬間死を突然死という人もいます。
乳児の死亡原因
大体、毎年2000人の乳児がなくなっています。
その死亡原因は以下の通りです。
- 33%先天性奇形・染色体異常
- 15%周産期特異的な呼吸障害
- 6%乳児突然死症候群
第3位の乳児突然死症候群が突然死の一つです。
上の二つは、妊娠・出産段階での死因となります。
(上位二つはもはや命の営みであり、防ぐのは困難)
今回はその乳児突然死亡症候群を学びます。
乳幼児突然死症候群
原因不明!?
乳児の予期せぬ突然死、
大部分のケースで
原因が不明なのです。
この原因不明の死をまとめて、
乳幼児突然死症候群SIDSといいます。
定義
乳幼児突然死症候群SIDSは以下のように定められています。
「それまでの健康状態及び既往歴から、その死は予測できず、しかも、死亡状況及び剖検からは原因が不明。1歳未満の乳幼児に突然死をもたらす症候群」
特徴
乳児突然死症候群の特徴は
- 乳児の睡眠中に起こる(あやしているうちに急死という事はほとんどない)
- 大きな病気の既往はない(健康そうだったのに...数日前から風邪症状があることも)
- 生後1-4ヶ月に多い
- 解剖しても死因は原因不明
このような特徴があります。
危険因子
この乳児突然死症候群の確率を上げてしまう
危険因子としては
- 低出生胎児
- 短い在胎日数
- うつぶせ寝
- 高温環境
- 母体の貧困・喫煙・薬物乱用(飲酒)
- 人工ミルク
が挙げられています。
- うつぶせ寝はなるべくさせる
- 養育者たちは禁煙する
- できるだけ母乳で育てる
事が大切となります。
うつぶせ寝はなぜ悪い?
うつぶせ寝がなぜ悪いかという事について、
理由は諸説あるそうです。
理由としては主に、
- 鼻腔部閉塞
- うつ熱
- 再呼吸
が挙げられます。
鼻腔部閉塞
乳児は鼻呼吸しかしません。
うつぶせになると、鼻がつぶれて、
気道が閉塞してしまい、
急死を招いてしまうという説です。
(ただ、うつぶせでも、鼻は完全には潰れないという反論もある)
うつ熱
顔面は乳児にとって重要な放熱部位とした
考え方です。
乳児突然死症候群は高体温がリスクファクターとなります。
うつ伏せになって、顔が地面につくことで、
放熱がうまくできなくなるという説です。
再呼吸
うつぶせの状態で呼吸すると、
一度吐き出した息をまた吸い込むような形になると思います。
すると、同じような空気を、
何度もすってはいてをすることになります。
そのため、CO2濃度が上がってしまいます。
それで乳児突然死症候群が起きてしまうという説です。
まとめ
今回は乳幼児突然死症候群について
学習しました。
とりあえず、うつぶせ寝は防いだり、
禁煙するなど、
できる限りで乳幼児突然死症候群を防ぐようにしましょう。