医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

研究データのバイアス

今回は実験データを扱う上での「バイアス」について勉強します。

 

バイアス

系統的に真値から離れた結果が生じることです。具体的には

  • 選択バイアス selection bias・・・対象の選択に関するバイアス
  • 情報/測定バイアス information/measurement bias・・・情報を集める時のバイアス
  • 交絡confounding・・・コントロールの設定の際に生じるバイアス

があります。それぞれについて見ていきましょう。

選択バイアス selection bias

研究に参加した人としていない人で違いがあるという事です。例えば、「健康診断に来る人が毎日逆立ちすると、長生きする」と結論付けたとします。ただ、健康診断に来る人は、健康への意識が高いため、元々、長生きしやすい傾向があります。実験参加者の選び方、選択のバイアスが入ってしまうのです。

情報/測定バイアス information/measurement bias

どんな実験でも起こりえます。例えば、「今朝、あなたは何を食べましたか?」「昨日何時間眠りましたか?」という質問をされても、「えっとー。大体このくらいかな?」となります。(思い出しバイアスと言います。)この他にも測定機器の問題などによるバイアスも出てきます。

交絡confounding

2つの物事の因果関係の中に第三の変数が絡んでくるという事です。因果の関連が異なることです。観察研究では交絡が必ず起こってしまいます。(これを推定することが大切です。)

例えば、「お酒を飲む人は肺がんになりやすい」と結論付けたとします。ただ、これは違います。「お酒を飲む人はたばこを吸っていることが多い。たばこを吸うと肺がんになりやすい」というのが結論です。(「お酒⇒肺がん」ではなく、「お酒⇒たばこ+たばこ⇒肺がん」ということです。)

 

実験デザインからバイアスを防ぐ!

他にも、データのバラつきによるバイアスがあります。例えば、血圧。実験で測定するときに、「たまたま」血圧が高かったのかもしれません。ここでお薬を飲めば、薬の効果に依らず、被験者の血圧は下がるでしょう。(平均値への回帰)この状況を防ぐために、あらかじめ何回か血圧を測定することが大切です。

このように実験デザインによって、バイアスを防ぐことができます。選択バイアス selection bias・情報/測定バイアス information/measurement biasを防ぐためには、実験デザインをうまくすることで、バイアスを防ぐことができます。(逆に、実験デザインでのみでしかバイアスは防げません。それくらい実験デザインは大切です。)

他にも、

  • 測定者に何かしてもらう時はあらかじめトレーニングしてもらう
  • 測定者にこれから何をやるか丁寧に説明する

なども、バイアスを防ぐ方法です。実験デザインによるバイアス防止は大切です。

 

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