医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

メディアの嘘を見抜け!安易にグラフを信じる危険~グラフの錯覚の作り方

今回は「メディアの嘘を見抜け!安易にグラフを信じる危険」ということで記事を書いていきます。

日本の賃金は低いのか?

まずは具体例から見ていきましょう。以下の写真は日本の名目賃金の増加率の低さを嘆いています。

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http://saigaijyouhou.com/blog-entry-19489.html

 

ただ、このグラフには大いなる嘘が隠れています。

いや、本当のことを言えば、「グラフが言っていることは正しい」のですが、このグラフは、人々を錯覚させています。

このグラフを見れば、感想として、

  • 「あ、日本の名目賃金って伸びてないんだな」
  • 「あ、日本の名目賃金って低いんだな」

なんて思うと思います。

ただ、前者の「日本の名目賃金は伸びてない」という事実はグラフから読み取れますが、「あ、日本の名目賃金って低いんだな」とは読み取れません。あくまで、このグラフは「名目賃金の変化」を表しています。

更に言いましょう。「名目賃金の変化が大きい」ことは必ずしも良いことではありません。以下のグラフを見てください。アジアの国々の賃金の上昇率が書いてあります。

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出典:賃金の前年比上昇率 アジア

さて、賃金上昇率の高い国はどのような国か?

  • パキスタン
  • インド
  • ミャンマー
  • バングラディッシュ

発展途上国ばかりです。反対に、賃金上昇率の低い国は

  • オーストラリア
  • 台湾
  • 香港

など、少し進んだ地域が多いです。必ずしも賃金上昇率が高ければよいというものではないとは知っておきましょう。

ただ、日本の賃金が安いこともまた事実ではあります。

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出典:OECD

上のグラフからわかるように、日本の賃金は低い方です・・・

 

他のグラフの錯覚の作り方

円グラフの錯覚

まずは下の円グラフを見てください。

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上の二つのグラフは、全く同じデータを使ったグラフです。下のグラフの方が、赤色の部分が大きく見えるのが分かるでしょうか。円グラフは、上から見ないと意味が分からないことになります。

 

立体的グラフのウソ

またまた下のグラフを見てください。

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上の二つのグラフも全く同じグラフですが、立体感を出すことで、下のグラフの方が「よりグラフに伸びがある」ように感じられます。

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例えば上の塾の合格実績の伸びは、嘘は書いていませんが、グラフの錯覚を利用しています。

他にも

例えば、

  • グラフの大きく見せたいところを赤色にして強調する
  • 矢印を書き加えることによって、グラフが上昇しているように見せかける

など、グラフは多くの所で、錯覚を生み出しています。このように、グラフは多くの所で、ごまかし、まやかしをつくっているのです。気をつけましょう。

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