医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

親戚の診察を無料ではしない「無料ほど高いものはない」

以前「僕は親戚の家庭教師を無料ではしない」という記事について書きました。

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今回は同様にして、「医師になっても無料で家族の診察などはしないでしょう。」という話です。

「〇〇君に診てもらおうかしら」

医学部に入った人は大体、家族・親戚・近所のおじさん、おばさんに言われます。

  • 「〇〇くん(さん)、医学部に入ったのですか。将来はお医者さんですね。私最近体の調子おかしいのよね。いつか診てもらおうかしら。」
  • 「〇〇くん(さん)が医者になったら、いつでも診てもらえるから、ありがたいなあ」

こんなことは普通に言われます。冗談で言っている人が多いでしょうが、中には本気で言っている人もいます。僕は「オイオイ、冗談じゃないぞ・・・」と思います。

 

無料で診ることの違法性

まずは、無料で診ることの「違法性」について考えてみましょう。無料の診察は違法なのでしょうか?正解は「時と場合による」です。

保険診療は無料では無理

まず、保険診療において、患者の一部負担を意図的にもらわないと、「健康保険法74条」違反となります。そうなれば、医師が保険医の登録を剥奪されます。(医師ではあるが、保険診療ができなくなる。)

これは、医療の公平な分配位に必要な制度なのです。(詳しくは診療報酬制度と医療の安定化 - 医学生の解釈(ブログ)こちらの記事を読んでください)

保険診療外では

保険医療外ので、医師が無料で医療行為をすることはよくあります。たとえば、地震等の際の医療活動は、無料で行われています。

医療機関以外の場所で、医療行為が必要な場合、医師の資格をもったものが無償で診察などをおこなっても問題はありませんが、その際に発生した事故の責任は負わなければなりません。

 

デメリット>>メリット

「無料で診たとき」のデメリットは、特に「無料で行った医療にミスがあった時」顕著なものとなります。

医師(診察をした人)は善意で、無料で診察したわけです。ただ、そこにミスがあったら、医師側が悪いですが、患者側としても、なかなかそれを責めることはできません。医師が無料でサービスしてくれたのに、その思いを踏みにじることになります。

反対に、「無料で医療行為をするメリット」はほとんどありません。

  • 患者が無料で医療サービスを受けられる

くらいがメリットでしょう。反対にデメリットとしては、

  • 医師は儲からない(自己負担が大きい)
  • 医師は失敗しても自分の責任になる
  • 医師が失敗した時、医師と患者の関係が気まずいものとなる

といったように多くのでメリットがあります。簡単に「無料で診察して」という恐ろしさを感じていただけたでしょうか?

以上「親戚の診察を無料ではしない」でした!

 

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