医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

ガス中毒~一酸化炭素中毒/硫化水素中毒/ガス中毒に気がついたら

 昨日は「毒とは何か?」という

記事を書きました。

今回は「ガス中毒」です。

 

ガス中毒

まず、中毒とは、以下のように定義されています。

(by wikipedia)

ある種の物質を体内に摂取することにより機能障害をひき起こすこと。
 
では、「ガス」中毒とは、
ガス(気体)を体内に摂取することで、
機能障害が起きることと言えます。
 
ガス(気体)は我々の
  • 肺(経気道侵入・肺から吸っちゃう)
  • 皮膚(経皮侵入・皮膚から入っちゃう)
の2経路で侵入してきます。
それが問題なく尿や便で排出されればよいのですが、
体内で悪いことをすることもあるのです。
 
では、有名な中毒を引き起こすガスを見ていきましょう。

 

ガス中毒各論

ガス中毒で有名なものとしては、

  • 一酸化炭素中毒
  • 硫化水素中毒
  • シアン化水素中毒

があります。

それぞれについてみていきましょう。

一酸化炭素中毒

有名ですね。

密閉空間での不完全燃焼ガスです。

 

  • 一酸化炭素、COは空気より軽く吸い込みやすかったり、
  • 無臭・無色・無刺激で気が付きにくかったり、
  • どんな物質でも不完全燃焼で生じる(どこにでもある)

という特徴を持ちます。

CO中毒の人に対しては、

まず、COから引き離すことが治療法とされています。

硫化水素H2S

硫化水素の特徴は、

空気より重い(下にたまりやすい)

無色・腐敗集(腐った卵のにおい)

が特徴です。

H2S自体は、中学校の理科の実験でも出てきたと思います。

(くさかったですよね。)

 

石油製品を作る時や、火山・下水道などでも

生じています。

粘膜刺激作用を持ち、嗅覚をマヒさせることもあります。

呼吸麻痺を起こすこともあります。

シアン化水素

青酸カリからも生じます。

窒息4法医学~日本人は青酸カリ、アーモンド臭が分からない 

特有のbitter almond臭がするといわれています。

ただ

窒息4法医学~日本人は青酸カリ、アーモンド臭が分からない

でも書いたように、日本人はアーモンド臭がわからない人が多いそうです。

 

経気道・経皮的に体内に侵入します。

亜硝酸アミル(吸入)or亜硝酸ナトリウム(静注)

とチオ硫酸ナトリウム(静注)

によって治療します。

 

有害ガスかなと思ったら

「ああ、有害ガスで人が倒れている」

(何でもないのに大勢の人が倒れている!)

とわかったら、近づかないで、通報しましょう。

過去の事例では、

「家族が倒れている!助けよう!」として、

自分も倒れてしまう例などもあります。

(感情的には、死んでも家族を助けたい気持ちはわかりますが...)

余計に救命・救急作業を行うことになり、

かえって助けられた人も助けられなくなることもあります。

無理に近寄らず、「安全に」救助を行いましょう。

 

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