医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

細菌学各論~グラム陽性桿菌(特に放射菌)結核・ハンセン病

細菌学の各論では、

菌の名前をじゃんじゃん覚えていきます。

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ここで

  • グラム陰性・陽性
  • 菌の形(球菌・桿菌・らせん菌)
  • 嫌気性(通性嫌気性・偏性嫌気性)・好気性

による

細菌の分類を書きました。

(今後も使うのでぜひ復習なさってください。)

今回はこのうちで、

グラム陽性球菌を扱います。

(グラム陽性菌は球菌と桿菌がありますが、今回は球菌です。)

今回は特に「グラム陽性球菌の放射菌」に焦点を当てます。

 

グラム陽性桿菌

グラム陽性桿菌は、

  • バシラス属
  • クロストリジウム属
  • コリネバクテリウム属
  • リステリア属

などがあると昨日学習しました。

 

今回は、ここから少し離れて、

「放射菌」という括りで、グラム陽性球菌を見ていきます。

放射菌

放射菌とは、従来は

「生活史の一時期に分枝を伴う糸状形態を持つグラム陽性菌」

と言われていました。

いわゆる、菌が細長く分枝して、増えていくという事です。

イメージでは「さけるチーズ」でしょうか?

 

ただ、今は、「遺伝子解析による分類方法」によって

放射菌は定義されています。

これまでに放線菌から数多くの抗生物質が発見されています。

  • ストレプトマイシン
  • カナマイシン
  • ダウノマイシン
  • アベルメクチン

放射菌としては、

  • コリネバクテリウム(桿菌)
  • マイコバクテリウム(桿菌)
  • アクチノミセス(糸状)
  • ノカルジア(糸状)
  • ストレプトマイセス(糸状)

があります。

 

コリネバクテリウム

前回も学習しました。

易熱性タンパクである、ジフテリア毒素を出します。

ヒトに心筋障害・ジフテリア後マヒの影響を与えるのみならず

真核生物のタンパク合成阻害作用を持ちます。

マイコバクテリウム~抗酸菌

マイコバクテリウムは抗酸菌とも言われます。

他の細菌と異なり、酸やアルカリ、アルコールで脱色されにくいです。

グラム陽性桿菌であり、好気性です。

主に、

  • 結核菌
  • らい菌
  • 非結核性抗酸菌

に分類されます。

結核菌

飛沫感染により、結核を引き起こします。

最初に感染したうちの、5パーセントは一次結核症に、

残りの95パーセントは免疫が成立しますが、

その中でも5パーセントは二次結核症になります。

 

つまり、感染者の

5%一次結核症(全身性の病気)

5%二次結核症(肺に空洞を作る等)

90%免疫成立(治癒へ)

 

日本では結核患者は年間、新規で

17000人以上います。

中蔓延国であり、そこそこに蔓延していると言えます。

 

結核菌は多剤耐性菌になりやすいため、

注意深く投薬していく必要があります。

(薬の飲み忘れは厳禁!)

 

らい菌

ハンセン病を引き起こします。

ハンセン病は昔、差別の対象とされ、

社会問題にもなったため、有名です。

 

30-33度が至適温度です。

つまり、体表近くの温度が、

らい菌にとってはすごしやすいと言えます。

そのため、皮膚で病気の症状が良く見られます。

非結核性抗酸菌

結核菌・らい菌と異なり、

ヒト―ヒト感染はほとんどありません。

画像診断では結核に似ていますが、

ナイアシンテスト(結核で陽性)に対して、

陰性であるため、結核と鑑別できます。

その他の放射菌

  • アクチノミセス(グラム陽性桿菌)
  • ノカルジア(好気性放射菌・日和見感染)

等が有名です。

 

以上、「放射菌」でした。

 

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