医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

細菌学各論~グラム陽性桿菌(特に芽胞菌)炭疽菌・破傷風・ボツリヌス

細菌学の各論では、

菌の名前をじゃんじゃん覚えていきます。

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ここで

  • グラム陰性・陽性
  • 菌の形(球菌・桿菌・らせん菌)
  • 嫌気性(通性嫌気性・偏性嫌気性)・好気性

による

細菌の分類を書きました。

(今後も使うのでぜひ復習なさってください。)

今回はこのうちで、

グラム陽性球菌を扱います。

(グラム陽性菌は球菌と桿菌がありますが、今回は球菌です。)

今回は特に「グラム陽性球菌の芽胞菌」に焦点を当てます。

 

グラム陽性桿菌

グラム陽性桿菌は、

  • バシラス属
  • クロストリジウム属
  • コリネバクテリウム属
  • リステリア属

に分けられます。

 

バシラス属とクロストリジウム属は

芽胞菌と言われています。

種々の物理化学的刺激に抵抗性を持つ、「芽胞」という

状態になるときがあります。

「芽胞」であるときは、休眠状態なので、

増えませんが、かわりに死にません。

 

発芽→栄養型細胞(増殖する)→芽胞形成→休眠

→発芽→・・・

とサイクルを繰り返します。

こうすることで、無駄死にすることなく増えていきます。

バシラス属

大型のグラム陽性桿菌です。

  • 炭疽菌
  • セレウス菌

があります。

炭疽菌

鞭毛がなく運動性もないです。

乾熱で140度3時間

温熱で121度5-10分

これくらい加熱しないと死にません。

乾燥状態でも数年以上生存します。(芽胞の強み)

 

もともとは野生草食動物ヒツジやヤギの病気でした。

(牧草などに芽胞がいた。)

イラク・イラン・トルコ・パキスタン等に多いです。

  • 経皮感染(皮膚炭疽)
  • 吸入感染(肺炭疽)
  • 経口感染(腸炭疽)

これの経路で感染して、血行性・リンパ行性で全身に広がり、

杯決勝を引き起こします。

 

細菌によるテロなどでも、

炭疽菌は用いられています。

(オウム真理教なども試みたと言われています。)

セレウス菌

炭疽菌と異なり、

鞭毛をもち、運動性もあります。

中毒を引き起こします。

  • 嘔吐型のセレウリド(熱で不活化されない。1-6時間で発症)
  • 下痢型のエンテロトキシン(熱で不活化される。8-16時間で発症)

これら2つで中毒が引き起こされます。

食中毒への対策としては、

「細菌の増殖の時間をなくす」

つまり、「作ったらすぐ食べる」ことで、

菌の増殖を防ぐのです。

 

クロストリジウム属

ほとんど編成嫌気性菌です。

土壌に生息しており、怪我をしたときなどに、

傷口から、土壌に交じって体内に入ってきます。

菌としては、

  • 破傷風菌
  • ボツリヌス菌
  • ウェルシュ菌
  • ディフィシル菌

があります。

破傷風菌

破傷風毒素が病気(破傷風)を引き起こします。

(潜伏期間が3-21日)

全身性破傷風を引き起こします。

痙性麻痺を引き起こします。

(わずかなもの音や光などの刺激で、痙攣を引き起こします。)

ボツリヌス菌

ボツリヌス毒素が病気のもとになります。

弛緩性麻痺(痙性まひと反対)

呼吸筋がマヒすることで致死性です。

潜伏期間が2-40時間で、

下痢や嘔吐も引き起こします。

ウェルシュ菌

20-50度で増殖します。

(加熱不十分な食材で増殖します。)

  • ガス壊疽(毒素により)
  • 食中毒(エンテロトキシン産生菌)

などの病状が見られます。

ディフィシル菌

ディフィシル菌は多くの抗菌薬に耐性があり、

ヒト・動物の腸管に生息しています。

 

腸内細菌のバランスが破たん(菌交代減少)により、

偽膜性大腸炎を引き起こします。

コリネバクテリウム属

非運動性で、芽胞形成はありません。

(芽胞菌はバシラス属とクロストリジウム属です。)

ジフテリア菌が有名です。

ジフテリア(病名)を引き起こします。

飛沫感染で広がり、

上気道粘膜で増殖し。気道を閉塞させ、

また、血漿に毒素が流れることで。

心筋障害・ジフテリア後マヒを引き起こします。

コリネバクテリウムは「放射菌」の一つです。

放射菌については明日くわしく学びます! 

リステリア属

リステリア菌があります。

人畜共通感染症のリステリア症を引き起こします。

敗血症・髄膜炎が有名です。

 

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