医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

水銀中毒を学ぶー水俣病と胎児性水俣病ー生物濃縮

今回は水銀についての学習をします。

 

水銀とは

水銀は化学式でHgとかけます。

(ラテン語のHydrargyrumの略。水のような銀という意味)

金属水銀は自然界に存在する、

「常温常圧で液体となる唯一の金属元素」です。

 

  • 金属水銀(単体)
  • 有機水銀(有機物と結合)
  • 無機水銀(イオン化)

以上の3つの形態をとります。

実は抗菌作用があり、抗菌薬として広く使われていた時期もあります。

(温度計や体温計としても使われていました。)

 

有機水銀と水俣病

メチル水銀と水俣病

水銀による病気と言えば、水俣病が有名です。

4大公害病の一つです。

メチル水銀を摂取すると、

  • 運動失調
  • 視野狭窄
  • 感覚麻痺
  • 運動麻痺
  • 聴力障害

などがおこります。

胎児性水俣病

水俣病の大変なところは、

「胎児にも影響する」ということです。

胎盤を介して、胎児にも水銀の影響が出てしまうのです。

(脳性小児麻痺をひきおこす)

 

水銀は「おとなにとってはほんのちょっと」でも、

胎児にすればすごい影響が出てしまうので注意が必要です。

どう注意するか?生物濃縮を学ぶ

生物濃縮

水銀による身体の障害は、主に

「生物濃縮」によるものであると知っておいたほうが良いでしょう。

生物濃縮とは簡単に言えば、

「食物連鎖を経て体内に蓄積されていくこと」です。

 

例えば、魚に0.5μgの水銀が含まれていたとします。

ヒトが1週間で魚を10匹食べたら、

5μgの水銀を体に蓄積させてしまうという事です。

このように、生物濃縮の下では、

ヒトや大型生物ほど、水銀などをため込んでしまいます。

水銀の害を受けないためには

そのため、まず、水銀の害を受けたくなければ、

「水銀を体に入れない」つまり、「水銀を食べない」

「水銀を含む魚などを食べない」ことが大切となります。

 

ただ、魚を食べるメリットも大きく、

「全く魚を食べない」より、「魚を食べすぎないように注意する」ことが推奨されています。

小魚に水銀中毒はない

小魚は水銀の影響をあまり受けません。

水銀が体の中に蓄積されるのですが、

蓄積されて病気になる前に、他の原因で大抵死んでしまうからです。

一方、寿命の長い生物は、水銀を長期間体にため込むため、

その有害性で病気を発症してしまうのです。

 

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