医学生の解釈(ブログ)

学生が医学部に入って得た視点など。医者の世界をのぞいた非医療人のブログ。

らせん菌~梅毒トリポネーマ・ボレリア・ヘリコバクターピロリ・カンピロバクター

細菌学の各論では、

菌の名前をじゃんじゃん覚えていきます。

www.medudent.com

ここで

  • グラム陰性・陽性
  • 菌の形(球菌・桿菌・らせん菌)
  • 嫌気性(通性嫌気性・偏性嫌気性)・好気性

による

細菌の分類を書きました。

(今後も使うのでぜひ復習なさってください。)

今回はこのうちで、

 

らせん菌を扱います。

(らせん菌はグラム陰性しかありません!)

 

 らせん菌の分類

らせん菌は以下の分類がなされます。

まず、スピロヘータ門とプロテオバクテリア門の

二つに分類されます。

スピロヘータ門は今はほとんどいません。

そして、それぞれの門について、

・スピロヘータ門

  • トリポネーマ属
  • ボレリア属
  • レプトスピラ属
  • スピロヘータ属

・プロテオバクテリア門

  • カンピロバクター属
  • ヘリコバクター属
  • ズピリルム属

の属に分けられます。

では、それぞれについて、見ていきましょう。

 

スピロヘータ

細長くコルクスクリュー状です。

鞭毛があり、運動性もあります。

トリポネーマ属~梅毒トリポネーマ

トリポネーマ属は培養が難しいです。

機械的刺激に弱いからです。

そのため、直接感染による感染がメインです。

 

梅毒トリポネーマは梅毒の原因菌です。

直接感染がメインで、

  • 性行為(性感染症)
  • 経胎盤感染

で感染が広がります。

日本では、梅毒の人数が年々増えています。

時間とともにどんどん病態はひどくなります。

ボレリア属

げっ歯類が保菌宿主となります。

シラミやダニが、げっ歯類からヒトへと

菌を移します。

ライム病ボレリア

しか・ねずみが保菌宿主で

マダニから感染します。

日本でも、北海道・長野でよく見られます。

「ライム病」を引き起こします。

回帰熱ボレリア

野生のダニやシラミで媒介されます。

熱帯な不衛生な環境で多く見られます。

回帰熱を引き起こします。

5-7日おきに高熱(40度)と平熱を繰り返すため、

回帰熱と言われています。

レプトスピラ属

げっ歯類、家畜(ウシ・ウマ・ブタ)、イヌネコが

保菌動物になります。

熱帯の発展途上国でよく見られます。

軽症ではありますが、日本でも秋に流行しています。

(20人程度)

劇症型はワイル病とよばれ、致死性(5-30%)です。

 

プロテオバクテリア

カンピロバクター属

らせん状ですが、カモメの翼のような見た目です。

ほ乳類と鳥類の腸管に生息します。(人獣共通感染症)

噴口感染や経口感染で広まります。

「カンピロバクタージェニ」という細菌が、

カンピロバクター腸炎を引き起こします。

「夏場に多い細菌性食中毒」の原因です。

(食中毒については:微生物って何?細菌とウイルスの違いは?腐るとは?季節性食中毒?

ヘリコバクター属

「ヘリコバクターピロリ」

「ピロリ菌」は

めちゃくちゃ有名な菌ではないでしょうか。

  • MALTリンパ腫
  • 胃癌
  • 胃潰瘍
  • 萎縮性胃炎
  • 慢性胃炎

など、いろいろな胃の病気を引き起こします。

まとめ

今回はらせん菌について学びました。

ヘリコバクターなどは超有名でしたね。

ぜひしっかり復習なさってください。

 

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